「パパのお嫁さんになるの♪」を本気で喜ぶ父親という人種。 | マニキュアが乾くまで…

「パパのお嫁さんになるの♪」を本気で喜ぶ父親という人種。

今日は父の日。




昨日のラジオのお手伝いの話は、

またおいおいということで(非情にイイ経験しました)、


ベタに父ネタで、一筆書かせていただきます。




長くなるよ


↑って断りをいれるのは、気遣いのできるイイ女の証なんだって 笑

 by anan(女のバイブル)






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父が、
私の職業観や人生観に与えた影響は、極めて大きい。




医者の息子が医者になったり、

政治家の息子が政治家になったり、

親の影響を受けて育つのは珍しいことではない。



ただ、私の場合は、

生まれたときから自然と影響を受けてきたわけではなく、

父の転機となる出来事に感化され、考え方が変わっていったという感じだ。







彼は、

私が中学1年生の冬、会社を辞め、独立した。


当時、父は45歳。


妹は、まだ3歳だった。





子供の私が言うのもなんだが、まだまだ子供にお金がかかる時期。





そもそも、

それまでいた会社だって、

彼が朋輩たちと一緒に起こしたものだった。



徐々に規模も拡大し、

辞職する頃にはいくつか支所をもつようになっていた。



創業時からのメンバーの父は、

それなりの地位について、それなりの収入を得ていた。



会社や社員に対して、

特に不平不満があったわけでもなかったらしい。






なのに、なんで辞めちゃうんだろう。。。






13歳のガキんちょながら、父の決断は間違っていると思った。




「リストラ」「失業率」という文字が日本中に蔓延る中、

あえて不安材料を抱える行動をとるなんて、あまりに軽率だ、と。


家族の生活と将来を背負っているのに、身勝手すぎる、と。



そして、


父の行動を止めたり責めたりしない母は、

今のこの状況をどう考えているのだろう、と。




しかし、すべての疑問を飲み込んだ。


子供が口出しできる問題ではないと、察したからだ。










実は、
このときの独立で、父の転職は2度目になる。



以前の会社をはじめる前、

新卒で入社した某メーカーで営業をしていた。




時代は、バブルど真ん中。




20代半ばである程度まで出世し、

「金銭感覚が狂いそうだった(by母)」ほど、いただいていたという。





しかし、バブルは弾けた。





社長が、借金を残して海外へ逃げた。


父は、職を失い、会社の債務を負った。






同時に、母の扶養家族となった。






どれほどプライドが傷ついたことか、と思う。



もともと、「男子七歳にして厨房に入らず」な家系ゆえ、

自分の妻に養ってもらっているという法律上の事実は、

剣山の上に正座するほどの苦しみだっただろう。




それでも1年後には、借金にも大方のめどがつき、

前述した会社の立ち上げに加わることとなった。




そして、

会社設立から7年後、

父は、ひょんなことから資格を取った。


そして、

これを天職と信じ、独立に踏み切ったのである。








独立当初、

父に真意を聞けなかった私は、

母に「なんで止めなかったの?」と聞いた。


それが精一杯だった。



すると母は凛として、「男のロマンなのよ。」と答えた。



圧巻だった。





会社と事務所の違いはあれど、

過去の経験は、母を不安にさせたに違いない。



だから、

「しょうがないわ…」だとか、

「お母さんも困ってるのよ…」という、

マイナス発言を予想していただけに、その潔さが強く響いた。



何も心配することはないと思った。



母が信じているのに、私が不安がってどうする、と。









このように、

男前な母のバックアップにより、父はロマン城の主となったわけだが、


もちろん、

独立してからも紆余曲折があった。だけど、そこは割愛して。





本題である、

私がこの経験から受けた影響とは、




「いつ夢や目標が変わるかわからない」という意識である。




新卒で入社した頃、

社長がとんずらするなんて想像していなかったと思う。


以前の会社を始めた頃、

資格を取って独立するなんて想像していなかったと思う。




日々の出会いや出来事に裏づけされた価値観の変化によって、

自分では想像もしていなかった世界に足を踏み入れようとする。



その心の変化をチャンスと感じ、

その瞬間、動きだせるかどうかが重要なのではないか。




しかし、リスクを背負ってでも絶対動くべき!とまでは思わない。

実際、家庭をもってからの行動は、間違いなく家族を不安にさせる。



ただ、背負った分をはね返すだけの意志と力があれば、

やれないことはない。




だから、

チャンスに反応できるように、頭と身体を鍛えていきたい。


そのために、好きなことを仕事にして生きたい。




中2の春、マセガキはそんなことを思った。

そして、これが今の自分の原点だと確信している。







かくして、

年頃の娘に「クサイ!」なんて蔑まれる危機を、

とんだアクションを起こすことでスルリ回避した父であるが、

今だ苦戦中の娘の就職活動につき、かなりお気楽な見解を示している。




「若いんだから、苦労すればいいさ。」


「やりたいようにやって、悩みなさい。」と。





ありがたい。本当に感謝している。




間違って動くこともあるだろうけど、いずれは酒の肴。


どんとこい苦労!である。








なんだか、



「宇宙の神秘~父と娘の大スペクタクル~」



風に仕上がってしまったけど、

うちは露骨なほどパンピー家庭です。。。



特に仲がいいわけでも悪いわけでもない、

フツーの親子です。











あしからず。